2016

『2016年は、1月4日から開館である』
「それがどうかしましたか？」
『いや、べつに・・・』
「あーーーっ！5日まで個人的に休みにしているーーーーっ！！」
『うっ・・・！』

翌日

医師「どれどれ見せてご覧，どうなったかな？」
患者『あ～ん』
医師「おっ！いいね」
患者『そ，そうですか』
医師「あれだけやったのに，痛みも出なければ腫れもしない」
患者『だ，だいじょうぶっす』
医師「強靭な身体してるね～」
患者『・・・』

抜けない！

医師Jr「院長が席を外しているので、今回は私がやります」
患者『よろしくお願いします』
医師jr「レントゲンを見るとわかるように、
　　　　　歯根の先の方が膨らんでいる妙な形なので
　　　　　これはちょっといやな予感がします」
患者『ぬ、抜けにくいんですか』
医師Jr「そういうことです」
患者『じゃあ、やめましょう』
医師Jr「いやいや、いずれ抜けるんですよ」
患者『・・・』

医師Jr「いざ！　メキッ　メキメキッ　バキッ
　　　　　あら？隣の歯のかぶせ物が取れちまったぜ」
患者『ゲッ？』
医師Jr「キィィーン　グイィィーン　ガリガリゴリゴリ　ググググッ」

１０数分後　医師登場

医師「Jrよ交代だ。
　　　　ギイィィィーン　ゴガガガガ　メキメキバッキーン
　　　　なんだ？！　抜けにくい上にもろい！」
患者『イテテテ　続行不能～・・・』
医師「麻酔追加～」
患者『おっ　今日は増量するのね♪』
医師「なんだこりゃ？普通この歯の歯根は３本なのに４本もある！」
患者『なんてこった、ただでさえ抜けにくい形なのに』
医師「オリャー　ズゴゴゴゴゴー　メリメリメリィー
　　　　やっと歯根１本抜けたぞ」
患者『ああ、後この３倍もかかるのか・・・』

数１０分後・・・

患者『イテテテ　続行不能～その２・・・』
医師「麻酔追加～その２・・・」
患者『どうせなら全身麻酔にしてほしい・・・』
医師「ええい、黙れ黙れぇ～い
　　　　バッキン　ボッキン　ギィィィーン　メキメキ・・・・」

さらに数１０分後

疲れ果てる医師と患者　集まるアシスタント＋副院長＋医師Jr

患者『明日にしましょう』
医師「そうはイカン！　メリッメリメリッ・・・　グッグッグッ・・・」

またまた数１０分後

医師「やっと全部抜けたよ・・・２針縫ったからね」
患者『疲れました・・・』
医師「顎の骨も削ったんだよ。そうしないと抜けないからね～」
患者『ゲッ』

結局、１時間以上かかった・・・

仕方がない

『今日は左下の歯を工事するのだ』
「歯磨きしました？」
『う～ん、考え中』
「はっ？」
『抜かれる歯を磨いて行っても、仕方がないのだ』
「じゃあ、ほかの歯を磨いて行けばいいんじゃないっすか」
『おっ！そのアイディアいただき～♪』
「マジッすか？」

飲んでやる

受付「こんにちは，いよいよ今日ですね」
患者『ね，年貢の納め時っす』
受付「苦笑・・・」

医師「よ～し，イッチョウやってやるぞ」
患者『・・・』
医師「麻酔！」
患者『痛そうなので，麻酔をする前に麻酔をお願いします』
医師「この期に及んで，たわごとを言うんじゃない」
患者『・・・』

医師「麻酔完了～♪　苦いだろうから，うがいを」
患者『ビールより苦いっす』
医師「・・・」

医師「さて，行くぞ！」
患者『・・・』
医師「ギュイ～ン，ゴゴゴゴ，メキッ，バキッ，・・・相変わらず，手強い！」
患者『じゃあ，やめればいいのに』
医師「何を今更！　キィィィーン，グッグッグーーーッ・・・あら？途中で折れた・・・」
患者『ゲッ』
医師「ゴリゴリガリガリ・・・」
患者『痛くなってきたので麻酔追加～』
医師「え～い，黙れ黙れぇ～　　グリグリ，ゴリゴリ，ガガガガガーッ」
患者『・・・』
医師「よ～し完了～♪　１針縫ったよ」

患者『記念に，もって帰っていいですか？』
医師「いいよ」
患者『へぇ～くれるんだ。言ってみるもんだな』

医師「あっそうそう，今日は風呂もランニングもアルコールもダメだよ」
患者『ゲッ・・・（飲んでやる）』


＊今回は多少脚色してあります。